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DIPSTOP > 知的作業の生産性向上を実現するノウハウ群 |
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![]() B部長は、ある定型化されたレポートを、自分の4人のチームメンバーに2週間で300件作成してもらうように依頼しました。B部長は指示を出しながらも「2週間で300件」というのは少し無理があるかなと思っていました。しかし、どうせなら目標は高い方が良いだろうと思って指示を出したのです。 2週間後、驚くべきことが起こりました。何とチームメンバーは2週間で300件のレポート作成を完了させていたのです。メンバーの一人に「どうやったのか?」と尋ねたところ次のような答えが返ってきました。 「全員で合宿をしました。そこで、2時間ごとに作成するレポートの目標数を設定して、時間を区切っていったのです。全員で2時間集中して取り組んだ後には、作成した数をチェックして“やったー、目標達成だ!”とか“次の2時間が終了した後には休憩を入れてリラックスしよう”とか、何らか達成感や解放感を感じられるようにしていったんです。良いリズムで仕事ができたと思います。」 人間の集中力は最大2時間までしか持続しないということが大脳生理学の研究データで明らかになっています。5時間、6時間と続けて業務をするよりは、2時間ごとに小休憩を入れたり、気分の変わる業務を入れることが効果的です。このことを見越して「初めから2時間単位で仕事のスケジュールを組む」ことがマックス2の原則です。「2時間の業務→30分の防衛時間」というようにリズムをつけて業務をこなすことで、コンセントレーション(集中力)が高まり、本来持っている能力を最大限発揮することができます。 ![]() 営業部門で働いているAさんは、前々から社内の事務処理手続きが煩雑であることに問題意識を持っていました。それを改善することによって営業部門全体の効率をもっと上げられるはずと考えていました。そこで、経理課で使っている伝票のフォーマットをいくつか改善して、経理課へ説明に行きました。 すると経理課長が「フォーマットを変更するなんてとんでもない。経理課では、従来のフォーマット以外のものは受け取れないよ」とろくに説明を聞いてくれませんでした。Aさんは、なぜ経理課長がこの改善案を受け入れてくれないのか納得できません。別に経理課の仕事がやりにくくなるような変更にはしていないつもりです… 根回し計画が稚拙であると、知的作業の生産性向上に大きな障害となることが多々あります。というのは、知的作業の多くは他部署との連携や上司、同僚、部下との共同作業によって進めなければならないものが多いからです。 根回しを上手に行う為の第1条件は「ターゲットを明確に絞り込む」ことです。これを「ターゲット明示の原則」と呼びます。キーパーソン以外にいくら根回しをしても、キーパーソンの一言で覆ってしまっては元も子もありません。 第2条件は「根回し活動は、その進展に合わせて常に新しく設計し直さなければならない」ことです。例えば、キーパーソンを説得できたならば、その影響力を借りて、他の人の根回し活動を行うことが必要になります。このように、根回しという活動は、目的を達成する為に状況の変化に合わせて次々と新しい活動を必要とするものなのです。 第3条件は「影のキーパーソンを見逃さない」ことです。これを見逃すと、根回しの効果が全くなくなってしまったり、全ての努力が徒労に終わるようなことになりかねません。 ターゲットが複数の時は、根回しの順番をどうするかが重大になってきます。この優先順位を間違えてしまうと、例えば「自分のところへ先に相談に来なかった」という理由だけで賛同が得られず、まとまるはずの話が紛糾してしまいます。そこで、複数のターゲットを対象にした根回しを上手に行う為には「ターゲット明示の原則」を実践した後、根回しの優先順位を慎重に検討せねばなりません。その視点が「TEMの視点」です。根回しのパターンは次の3つに分類されます。 ![]() 実際に根回しを行う際には「説得」が必要となります。正しい説得活動のステップの視点として「HARP」があります。 ![]() 説得する為には、まず相手がこちらの説得を受け入れられない理由、すなわち、障害(ハードル)を明確にせねばなりません。まず、障害(ハードル)をリストアップしましょう。 次に障害(ハードル)を除去する行動(アクション)を起こさねばなりません。 何らかの説得行動を起こすと、相手が何らかの反応(リアクション)を示すはずです。この反応の中身を冷静に観察しましょう。 この観察によって新しい障害(ハードル)が生じた場合は行動(アクション)を起こしましょう。 反応が好転しており、機が熟したようであれば、一気に押し切って(プッシュ)しまい、次のステップへと進みましょう。 ところで、説得活動は、いくら頑張っても相手に納得する気がなければ前に進まないことがあります。潮時を見極める際にもHARPの視点は有効です。以下のような場合は、もうそれ以上説得活動を続けても実りがない可能性が高くなります。 ![]() ![]() あなたはギフト商品を販促用のプレミアムとして法人向けに販売している会社の営業課長です。 ある大手メーカーの販促キャンペーンで、あなたの出した企画書が採用され、数十万個という大量の注文を受注しました。いよいよ明日が納入日という朝、プレミアム商品のメーカーから電話が入り、商品に不備があることが発見されました。不備の内容は、プレミアム商品にプリントされるはずのお客様のロゴマークが抜けていた、というものであるようです。 「課長、どうしましょう」と部下が、不安に包まれた顔色であなたを見つめて印さう。さて、どうするでしょうか… できる人は突発業務が発生した時にも慌てません。それには理由があります。それは、「緊急事態も、その内容を分解していくと、通常業務とあまり変わらないものであることが分かるし、緊急の原因を追究すると、その対処法もおのずと生まれてくるから」です。これを「緊急性分解理論」と呼びます。緊急性を分解する視点は6つあります。 緊急事態に遭遇した場合、まず「質」を変更できないか検討します。先ほどの事例で言えば、ロゴマークをプリントしていたのでは間に合わないから、とりあえずゴム印や出来合いのシールで急場をしのげないかを考えます。 次に「量」を変更できないか検討します。先ほどの事例で言えば、数十万個の調達は無理だとしても、直近で必要な個数を確認して、とりあえず2,000個の商品だけを納期に間に合わせるという対策が考えられます。 「納期」を変更できないか検討します。仕事を依頼する側は余裕を持たせた納期を設定してくることが多いので、どれくらいの余裕の幅があるかを確認すると可能性が開けることがあります。先ほどの事例で言えば、最初の2,000個だけ通常納期で間に合わせて、残りは納期を変更してもらうことで対応する、ということが考えられます。 「方法」を変更できないか検討します。先ほどの事例で言えば、ロゴマークを商品につけることが難しかったとしても、その商品の入っているケースに目立つようにつけるという方法で、お客様の了解を得ることも可能性としては考えられます。 「代替」によって対応できないかを検討します。先ほどの事例で言えば、商品ケースの中に1枚のシールを入れて、ロゴマーククイズを告知するのです。そして、「この会社のロゴマークをハガキに書いて送ってくれた方に豪華商品が当たります」という代替案を出すことも可能性としては考えられます。 「金銭的解決」によって対応できないかを検討します。先ほどの事例で言えば、値引きで勘弁してもらう、という方法が可能性として考えられます。 以上、6つの視点においてスピーディに検討して打開策を考えることが、問題の解決につながります。 ![]() 新米設計士のDさんは、なかなか仕事が捗らず、職場のみんなに迷惑を掛けてしまっていると感じています。ベテランの設計士であれば3日で仕上げる仕事を、自分は10日以上掛けて行っています。 ベテランの設計士の作業工程を細かく紙に落としたものはありますが、せいぜい10日掛かるところを8~9日に短縮はできるかもしれません。周囲の先輩は「最初は仕方がないよ」と言ってくれていますが、自分の能力の低さを呪う毎日です… 自分の業務遂行能力が不足している場合は、能力を向上させる必要があります。その為に1日30分を不足する能力の向上に当てて活動するべきです。この活動を「創造の30活動」と呼びます。 「30分くらいたいしたことない」と思われるかもしれませんが、毎日30分を確実に継続できれば、1ヶ月に15時間、1年で180時間の大きな時間となります。 「漠然と私には能力が不足している」と思うのではなく、「なぜ自分に現在の仕事を遂行する力がないのか」、「どのような能力が不足しているからなのか」を考える習慣を身に付けていきましょう。 ![]() |
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